GWに何を読めばいいか迷っている方へ①|銀河英雄伝説

処方

銀河英雄伝説(田中芳樹)

効能・注意

・銀河の歴史にどっぷり浸れます。

・理想の社会とは、組織とは、生き方とは今何をすべきか考えます。

・名言を思わず生活の中で使いたくなります。

こんな話

 遙かな未来、銀河に進出した人類は二つの陣営に分かれ、争っていた。皇帝と貴族が支配する銀河帝国と、銀河帝国から脱出した共和主義者の人々が建国した自由惑星同盟である。戦争は150年間膠着していたが、帝国側にラインハルト・フォン・ローエングラムと同盟にヤン・ウェンリーという若き英雄が登場したことで、歴史が大きく動き始める。戦争と平和とは。専制政治と民主主義とは。人は何のために生きるのか。さまざまな問いかけが含まれた長編。本編だけで全10巻の壮大なスペースオペラ。

刊行40周年

 1982年の刊行から今年で40周年。新書版で刊行の後、文庫版や愛蔵版など形式を変えながら読み継がれ、未だに増刷される人気作品。この間、2度のアニメーション化、2度のコミカライズ、各種ゲームや舞台など、日本のメディア産業を横断して親しまれている作品です。5月から外伝も含む全7集の愛蔵版が出版されるようです(さすがに買う予定はありませんが)。アニメの新作も公開予定。新しいファンを獲得するのはもちろん、僕のような従来のファンがずっと離れずにファンでいる。まだ、読んだことのない方、GWに一気読みして、魅力について語り合いませんか。

登場人物500人以上

 魅力の一つが個性豊かな登場人物。その数500人以上です。「英雄伝説」なので、「こんな風に生きてみたい」「憧れる」といったキャラクターは多いのですが、現実世界同様に英雄ばかりではありません。組織に縛られもがく人、長いものに巻かれる人、役職に翻弄され自分を見失う人…。身近な人だったり、自分と重ねてしまう人たちが、格好良くはないけれど懸命に生きている。その姿に考えさせられることは多いはず。それぞれを際立たせる名コンビや火花を散らすライバル。キャラクターを追いかけるだけでも楽しめます。キャラクターの魅力は後日紹介します。

後世の歴史家

 舞台は未来の銀河。ですが、物語はさらに未来の歴史家の視点から描かれています。それが、面白い。歴史は当事者でないと分からない、というのでは歴史は成立しません。確かに細かな当事者しか知るよしのない事実は存在します。でも、今起こっているできごとが、歴史上どんな意味を持つのか。当時の人には分かりません。後世の歴史家が時を置いて、いろんな角度から見つめることで見えてくるものがあります。初代のアニメ版の次回予告の最後にある「銀河の歴史がまた1ページ」というナレーションがもうぴったりすぎて、思わず使いたくなります。「本の処方箋がまた1ページ」とかどうでしょう。

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