実は天気予報が分かっていない方へ|降水確率50%は五分五分か

処方

降水確率50%は五分五分か(村山貢司)

効能・注意

・降水確率の本当の意味が分かります。

・天気予報の賢い見方が分かります。

・おかえりモネがより面白くなるかも。

こんな内容

 降水確率50%なら傘を持って出かける?一時雨と時々雨は、どっちの方が雨の時間は長いのか。週間予報は何日先まで信じる?異常気象は何が原因なのか。朝から晩まで繰り返し気象情報が放送されているが、受け取る側が正しく理解していないと生かせない。知っているようで知らなかった天気予報を賢く見るコツを解説した実用書。梅雨時期にぴったり。

降水確率

 降水確率は「1ミリ以上の雨」が「降るかどうか」の確率を0%から100%まで、10%刻みで予報するもので、「対象とする予報地域全体」で雨になる確率を示しています。1ミリに満たない雨は予報の対象外。また、雨の強さや雨の降る時間を予報しているわけではありません。100%だから多く降るというわけでもないのです。

 降水確率が30%の場合、予報が100回出たら、そのうち30回は雨が降るというものです。野球の3割打者に似ています。1試合で3回打席が回ってきて、ノーヒットという場合も多いですが、複数ヒットを打つ試合もある。シーズン中で3割という成績になります。降水確率も50%の予報が3日連続で出て、1回も雨が降らなければ外れたと思われがちですが、100回出た時に50回雨が降れば的中していたことになります。

 ただし、1ミリ未満の雨の日は意外に多く、「天気予報は外れやすい」と感じている人は多そうです。

週間予報

 行楽の計画などを立てるのによく使われるのが週間予報。取材予定を立てる際も参考にしています。週間予報の的中率は3日先まではかなり高いですが、4日目ぐらいから下がってきます天気の傾向はだいたい合っているのですが、低気圧のうごきが早くなったり、遅くなったりする可能性があるため、実際の天気とずれるのです。例えば日曜が晴れのち曇り、翌月曜が曇りのち雨だった場合、雨を降らせる低気圧の動きが早まり、日曜の後半から雨になるということが起こります。

梅雨

 四季それぞれの間に雨の降りやすい時期がありますが、それが一番はっきりしているのが梅雨です。近畿だと平均で6月6日から7月19日。逆に天気が一番安定するのは梅雨が明けて10日間ほどで、海や山への行楽には最適な期間になります。

 長雨は秋にもあります。毎年9月中旬から10月上旬にかけてです。台風シーズンとも一致します。台風の上陸数は8月が最も多いのですが、9月の台風は大型のものが多い傾向があります。長雨が明けた後に天気が安定するのは、梅雨と同じ。昭和の東京五輪の開会式が10月10日だったのも、過去の統計から導き出したものです。

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