7番房の奇跡(2014年、韓国)
こんな話
春には黄色いランドセルで学校へ。娘の入学式を夢見ていた、知的年齢が6歳の父親ヨングと、しっかりものの6歳の娘イェスンに突然の事件が影を落とす。ヨングは殺人の容疑で逮捕、収監。娘はひとり寂しく父を思い、塀の中では父が娘に会いたいと思いを馳せていた。
そんなある日、ヨングに命を助けられた7番房の房長と仲間たちが、イェスン潜入大作戦を決行する。しかし、二人の幸せな時間は長くは続かず…。裁判の最終弁論、ヨングは最後の最後になぜか無実の罪を認めてしまうのだった。
数年後、イェスンは弁護士となり父の無罪を証明するために奔走する。そして父が本当に守りたかったものが時を超えて明かされる…。
無実の罪で刑務所に収監された知的障害の父と幼い娘との絆が周りの人々の心までを変えていく奇跡を描いた韓国映画。
泣けると評判
泣けると評判の映画です。自分で書いておきながらですが、「泣ける」で映画を売り出す手法はあまり好きではありません。僕は泣きはしませんでしたが、映画の出来は良かったです。子どもがいる人はより物語にひかれるのではないでしょうか。子役が抜群に良かったです。笑いがふんだんに盛り込まれているからこそ、哀しさも引き立つ。エンターテイメントとして質が高いです。
ちなみに、どこかのサイトで「男性でも泣ける」とか書かれていましたが、それって男女関係ありますかね?
セーラームーン
事件の発端となったのが、セーラームーンのランドセル。韓国でも人気なんですね。韓国語でテーマソングを歌っていたので、韓国の作品になっているのかもしれませんが。韓国の作品には日本の作品のタイトル名が出てることがあります。日本で韓国ドラマが人気ですが、韓国の方でも意識してくれているのでしょうか。
セーラームーンには苦い思い出があります。大学時代、「磯野家の謎」みたいに、〇〇の謎みたいな本がなぜか流行していました。友人の1人(男性)が、アニメオタクで、セーラームーンに夢中だったんですね。それで、電車で移動中に「セーラームーンの謎」という本を出してきて、そこからクイズを出してくるんです。でかい声で。僕はセーラームーンを見たことないから、全然知らない。でも、周囲からは「こいつらは同じグループ」だと思われる。結構、きつかったですね。「ガンダムの謎」なら答えられたのですが。
冤罪
映画は実話をベースに作られているらしいです。犯人がどうしても必要なため、無理やり犯人に仕立て上げる。フィクションの世界だろうと思うことが、現実に起きています。もちろん、その逆もあって本当は犯人なのに無罪となるケースだってあるはずですが。
報道も結論ありきで取材すると、誤報につながります。ほしいコメントを無理やり引き出したり、事実関係をねじまげてつなげたり。危なっかしいなと思うような取材手法の人を何人か見てきました。情報があふれている社会ですが、間違った道を選ばないようにベクトルをしっかり見極めて判断していきましょう。