鎌倉殿の13人を楽しみたい方へ|ますらお

処方

ますらお(北崎拓)

効能・注意

・義経像が変わります。

・鎌倉殿の13人が違う角度で楽しめます。

・打ち切りのため尻切れトンボ感はあります。

こんな話

 源義経が主人公の歴史漫画。鞍馬寺から逃げ出そうと苦闘する少年時代から、「天狗」や武蔵坊弁慶との出会い、奥州での穏やかな日々、一の谷の合戦から京への凱旋まで。小柄な美少年、合戦の常識を打ち壊す戦術の鬼才という設定はそのままに、ちょっと陰気で世の中を恨んでいるような義経が活躍。独自の解釈が随所に盛り込まれ、新鮮な義経像が楽しめます。

陽の弁慶、陰の義経

 一般的な物語では、義経(牛若丸)と弁慶は京の五条大橋の上で出会います。刀狩をしていた大男の弁慶を、小柄で華奢な義経が超人的な身体能力を駆使して翻弄。弁慶が敗れ、部下になるという流れです。陰の弁慶、陽の義経の構図。

 ますらおでは、五条大橋で激突するものの、シチュエーションは全く異なります。どちらも平家を敵としながら、誤解から戦いになってしまいます。また陽の弁慶、陰の義経と構図は逆になっています。

 歴史上、人気のある義経ですが、ますらおの義経も魅力があります。弁慶について語る場面。「奴がいい人でいられるのは、人並み外れた大きな体と腕力があるからだ。何か困難があっても、奴はあの力で振り切ってきたはずだ」。一方の義経は小柄で手足も細くて白い。そのせいで苦労してきたけれど、それでも芯に優しさを失っていない。弁慶との出会いが義経を成長させていきます。

弁慶といえば田辺市

 弁慶の出生地と言われる場所は各地にありますが、有力候補の一つが和歌山県田辺市です。田辺市は市の3偉人の1人を弁慶とするほど、弁慶推しです。弁慶の産湯に使った井戸や腰を掛けていた石など、縁のスポットが点在しています。

 市街地にある闘鶏神社は、源氏と平氏双方から熊野水軍の援軍を要請された弁慶の父(とされる)熊野別当湛増(たんぞう)が、どちらに味方するか真意を確認するため、紅白7羽の鶏を戦わせた場所と伝わっています。境内の一角にはその様子を再現した湛増と弁慶の像があります。

 ちなみに、3偉人の残る2人は合気道の開祖・植芝盛平、世界的な博物学者・南方熊楠。この2人と弁慶で3偉人。かなり無理があるような…。

鎌倉殿の13人で出番は?

 源平時代を舞台にした大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも当然、義経と弁慶は登場します。義経は菅田将暉さん、弁慶は佳久創(かく・そう)さんが演じています。主人公は北条で、登場機会がどのくらいあるか分かりませんが、三谷幸喜脚本でこの2人がどう描かれるか。非常に楽しみにしています。佳久さんって変わった名前ですが、実は父親は元中日の名投手、郭源治さんだそうです。これを聞いたときはびっくりしましたが、ある程度の年齢の野球好きでないと分からないかもしれません。 

【追記】

 かつてないエキセントリックな義経いいですね。いきなりだまし討ちするとか、嘘も平気でつくし。これまで悲劇の英雄として扱われてきましたが、だいぶ雰囲気変わりそうです。ますらおの義経も性格はだいぶ違いますが、常識を破壊し、リスクを取って成果をつかむ新時代の武将として描かれています。ぜひ、対比してみてください。

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