職場の問題地図(沢渡あまね)
こんな内容
「来月から残業はダメだからね。仕事の量は減らさないけど」「え?どうすればいいですか?」「なんとかして、よろしく」…。職場にありがちな問題は、なぜ起こる?原因を図解で示しつつ、解決策を探る実用書。
当てはまる項目はありますか?
- 定時で帰っているのは一部の部署だけ。
- もっと仕事したいのに帰らされてモチベーションダウン。
- 終わらない仕事が日に日にたまっていく。
- 仕事の品質が低下し、クレームの嵐。
- 他人にかまう余裕がなく、会話がなくなった。
- お金にならない残業だらけ。
「あ、うちの会社のことだ」と1つでも思ったら役立ちます。僕の会社も複数ありますね。
コミュニケーションが悪い
「うちはコミュニケーションが悪い」。こういう管理職は多いです。そこで「プレゼンの研修します」というのはよくあるパターン。でも、個人のプレゼン能力を鍛えても、コミュニケーションは良くなりません。それに今どきの新人社員の方がきっとプレゼン力は高いです。必要なのは組織の改善です。報告や連絡のやり方、会議の進め方などのプロセスを見直す方が大事というのが、この本の考え方です。
怖いほど当てはまるのが対面至上主義。管理能力の低い上司は、行き当たりばったり。だから常に部下が近くにいないと不安でたまらない。「とりあえず打合せしよう」「何かあったら聞けるよう、部下をそばに座らせよう」と時間を奪っていきます。フリーアドレスやテレワークなんてもってのほか。離れているところにいる部下なんか信用できない。こういう例が挙げられるのは、問題がうちだけじゃないってことですよね…。
無駄な会議の無くし方
会議を完全に無くすことはできません。むしろ、無くしたらまずい。無駄な会議を減らす。会議の無駄を減らす。できるのはこの二つです。
まずは会議の目的を明確に。①意思決定、②報告、③連絡、④情報共有、⑤意見交換。
この5つから選べば、自ずと必要なメンバーや求めるアウトプットも見えてきます。
そして、会議では議事録を取りやすい発言をする。結論は明確に示します。
この本の中で悪い事例に挙げられた上司の発言です。「面白い提案だね。でも、予算が厳しいかな。どうだろう?でも、面白うそうだね」。結局、OKはしていないみたいだけれど、却下されたわけでもなさそう。提案者はどうすればいいのか困ってしまいます。これもうちの会社によるあるパターンです。そして、会議の最後は三本締め。「決定事項」「宿題事項」「次回予告」を必ず確認して締めましょう。
定例会議は月、金を避けるという工夫をしている会社があります。有給消化を推奨しているため、連休を取りやすくするのが狙いです。3連休になれば旅行にも行きやすいですしね。社員のプライベートにまで配慮する。それで、社員の心の充実度が高まり、モチベーションの高い状態で会議に臨める。こんなマネージメントもあります。
残念ながらうちの会社の事例ではありません。週休2日でもありませんし、土曜に休みを取るのも嫌がられます…。