映画館に行ってみたい方へ|トップガン マーヴェリック

処方

トップガン マーヴェリック(2022年、米国映画)

効能・注意

・映画館で観る映画

・トム・クルーズは歳取っても格好いい

・ザ・アメリカな世界

こんな話

 アメリカのエリートパイロットチーム「トップガン」。しかし、エースパイロットたちをもってしても絶対不可能な任務に直面していた。白羽の矢を立てられたのは、伝説のパイロット、ピート・マーヴェリック・ミッチェル(トム・クルーズ)。記録的な戦績を誇りながら、組織に縛られない振る舞いから、一向に昇進せず現役であり続けるマーヴェリック。なぜ、彼はトップガンに戻り、新世代のトップガンとミッションに命を懸けるのか。新人の中にはかつての相棒で、訓練中の命を落としたグースの息子もいた。過去の亡霊と対峙し、彼の心の底にある恐怖と対決することになる。前作から36年ぶりの続編。

映画館で観る映画

 最近、コスパみたいな言葉でタイパ(タイムパフォーマンス)という言葉で出回っています。映画も音楽もいちいち全部観たり、聴いたりしない。もちろん、本も読まない。いいところだけを抽出したいという風潮があるようです。そうでなくても、今はネットフリックスやアマゾンプライムなんかで、家で気軽に映画が楽しめます。僕はスマホで動画を見ることはないですが、スマホで映画鑑賞する人も珍しくありません。だから、映画館で観ることに意義を感じる人も減っている気がします。

 でも、この映画は映画館で観た方がいい。それも設備が整った映画館がいい。僕は残念ながら近所の古い映画館で観たので、設備的には今一つでしたが、それでも十分迫力は伝わってきました。

トム・クルーズが格好いい

 前作はもう36年前、当時20代前半の若手俳優だったトム・クルーズも60歳。でも、今なお格好いい。無理に若作りしているわけでなく、でもおっさん感はない。いい歳の取り方をしています。もちろん、物語はマーヴェリックだけのものではありません。グースの息子や、自分が一番と信じてやまない個性的な若手パイロットたちの群像劇。戦闘機のシーンはスリルと迫力満点。パイロットの顔が隠れて、主人公以外は誰が誰だか見失いかねませんが。

 トム・クルーズと比較するわけではないのですが、僕は47歳。朝ウォーキングしていたら、近所の2歳くらいの女の子が手を振ってくれて、振り返すと「おじいちゃん、バイバイ」と笑顔でもっと手を振ってくれました…。トム・クルーズが歩いてきても「おじいちゃん」とは言われないでしょうね。

ザ・アメリカな世界

 さまざまなレビューで絶賛され、興行収入は日本だけでも100億円超。大ヒットした映画です。確かに面白いけど、いかにもアメリカな感じです。困難なミッションに挑むわけですが、僕が見逃したのか、あれってどこの国を攻撃したのか分かりませんでした。しかも、敵側の人物は誰も描かれない。とにかくあいつらが悪いからやっつける。どれだけ危険があってもこれが俺たちの正義だと言わんばかりの攻撃。相手の事情は一切無視。あんなことしたら、国際的に大問題になると思いますが…。

 ビーチフットボールのシーンのマッチョ感、安易なロマンス感も僕は苦手です。

 

 

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