憂鬱を吹き飛ばしたい方へ|スター・ウォーズ エピソード1

処方

スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス(1999年)

効能・注意

・新しい神話の世界に浸れます。

・子役の格好良さにしびれます。

・師匠がほしくなるかもしれません。

こんな話

 SF映画の金字塔「スター・ウォーズ」3部作の前章に当たる3部作の第1章(ややこしいですが、シリーズの一番最初のエピソード)。秘められたフォースの力を宿す少年・アナキン・スカイウォーカーの冒険の始まりを描く。平和な惑星ナブーが銀河通商連合に襲撃され、その事件の調査に向かったジェダイの騎士のクワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービは、メカの不調で砂の惑星タトゥイーンに不時着する。そこで出会った9歳の少年アナキンに眠るフォースの力を感じ取ったクワイ=ガンは、アナキンをジェダイの騎士に入団させようとするが…。後に宇宙を震撼させるダース・ベイダーはここから生まれる。

新しい神話

 SFは食わず嫌いの人が多いですが、親子の対立や人生の苦難と旅立ちなど、舞台の設定が変わっても物語の構造は神話と同じです。宇宙での派手なアクションが、人間ドラマを際立たせるか、薄めるか。SFによって出来は違いますが、スター・ウォーズは何とか前者。特にエピソード1は人間ドラマがよく描けています。「本編」は3部作シリーズが三つ。さらに外伝的な作品も発表されていて、世界はどんどん広がっています。原点となるエピソード1を見れば、この新しい神話世界のチケットが手に入れられます。

子役が格好いい

 アナキン役のジェイク・ロイドは当時10歳。外国映画の子役ってかわいくて、格好いい。何か日本の子役とは違う印象があります。子ども子どもしていないというか(でも、かわいいので子役感はあるのですが)。宙に浮いて疾走するポッドレースでアナキンが優勝するシーンは迫力満点。年上の女性に憧れる少年っぽさも好演しています。アナキンの影がダースベーダーになっているポスターもいい。誰もが知る悪役にも子ども時代はあった。それを見るだけでも価値があります。

師匠がほしい

 以前、脇役が好きだという話をしましたが、スター・ウォーズシリーズで最も好きなキャラクターがオビ=ワン。今作ではユアン・マクレガーが演じています。エピソード1ではクワイ=ガンの弟子、そしてアナキンの師匠。(後に)ルーク・スカイウォーカー(アナキンの息子)の師匠ともなります。主役の運命を動かす役回りですね。今度、ディズニーチャンネルオビ=ワンが主役の物語が始まるようです。ネットフリックスでもやってほしい…。

 彼が師匠に反発をしながらも「マスター(師匠)」と呼ぶ声にすごく敬意がこもっていて、憧れます。僕は仕事上で師匠と呼べる存在がいません。失敗を繰り返しながら、我流で経験値を積んできました。かなり遠回りしていると思いますし、ちゃんと成長できているのか計るのも難しい。今は教える立場にもなりますが、自分が教えてもらったことがないので、こんな教え方でいいのか、成長速度は十分なのか。見極めが難しいです。師匠がいる人がちょっとうらやましい。いたらいたで、やっかいかもしれないですけど。

 スター・ウォーズの根幹は「壮大な親子喧嘩」。親と子も、夫婦も、先輩と後輩も。関係がこれでいいという一つの正解はないので、こういう対立の物語は今も昔も支持されるのでしょうね。

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